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カスハラ対策の方針の書き方【例文つき】お店・会社向け

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指針が事業主に求める措置の一つは、職場におけるカスタマーハラスメントには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確にし、管理監督者を含む労働者に周知・啓発することです。同じ方針を顧客等に周知・啓発することも、被害の防止には効果的と考えられる、とされています。顧客等への周知が義務だとは書かれていません。

方針とあわせて周知するもの

方針だけではありません。カスハラの内容と、あらかじめ定めた対処の内容を、管理監督者を含む労働者に周知することも、指針が講じなければならないとする措置です。対処の内容は、その場で労働者から報告があった場合や、管理監督者が現認した場合に、直ちに適切な対応が必要なこともある、という前提で定めます。

指針が対処の内容の例として挙げるものには、管理監督者に直ちに報告して指示を仰ぐこと、可能な限り一人で対応させないこと、必要に応じて管理監督者が代わって対応すること、などがあります。例は限定列挙ではなく、労働者の状況などの実態に応じて定める、と書かれています。下の例文に入っている報告先は、その例を短い文にしたものです。

例文(この記事が書いた見本です)

次の二つは、指針の文言をそのまま写したものではありません。考え方の見本です。店の実態に合わない部分は、直してから使ってください。この見本を掲示しただけで、措置を講じたことにはなりません。労働者向けの見本にある「不利益な取扱いをしない」という一文を、就業規則などの正式な文書に入れる場合は、社会保険労務士に確認してください。

労働者向けの見本
当店は、お客様のご意見やご要望を大切にします。社会通念上許容される範囲で行われた申入れは、カスタマーハラスメントには当たりません。一方で、許容される範囲を超える言動には、お店として毅然と対応し、働く人を守ります。困ったときは、ひとりで抱えず、すぐに店長に報告してください。報告や相談をしたこと、事実の確認に協力したこと、労働局への相談や調停に応じたことを理由に、不利益な取扱いをすることはありません。
顧客等向けの見本(掲示する場合)
当店は、ご意見やご要望を大切にします。働く人への暴言、威圧、長時間の拘束など、社会通念上許容される範囲を超える行為には、毅然と対応します。気持ちよくご利用いただくためのお願いです。ご理解とご協力をお願いします。

指針が挙げる、周知していると認められる例

  • 社内報、パンフレット、社内ホームページなどの資料に、毅然と対応し労働者を保護する旨の方針を記載し、配布すること。トップメッセージとして社内に発信することも考えられる、とされています
  • その方針を周知・啓発するため、対処の内容とあわせて、研修や講習を実施すること
  • 対処の内容を定め、その規定とあわせてカスハラの内容を周知すること。顧客等への対応のマニュアルに内容と対処を記載して周知すること。研修や講習で周知すること

グループチャットへの投稿だけ、口頭で一度伝えただけ、といった方法は、指針が「認められる例」として挙げていません。使ってはいけないとも書いていません。資料への記載と配布、研修や講習が、指針が名指ししている方法です。

就業規則に書く場合は、社労士の仕事です

相談等を理由に解雇その他の不利益な取扱いをしない旨について、指針は、就業規則その他の服務規律を定めた文書に規定し、周知・啓発する、という例を挙げています。社内報やパンフレット、社内ホームページに記載して配布する、という例も挙げています。就業規則の条文を作ること、懲戒の定めを書くことは、この記事では行いません。必要であれば、社会保険労務士にご相談ください。

参考

事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和8年厚生労働省告示第51号)(厚生労働省)