カスハラ対応マニュアルに入れる項目チェックリスト【小規模事業者向け・13項目】
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指針が講じなければならないとする措置は、5つの区分です。13という数は、指針が定めている数ではありません。この記事が、小さな事業所で抜けを見やすくするために分けた数です。括弧の中は、指針が「例」として挙げているものの一部です。例のすべてを実施しないと足りない、という意味ではありません。
1. 方針の明確化と周知・啓発
- □ カスハラには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確にし、管理監督者を含む労働者に周知・啓発した
- □ カスハラの内容と、あらかじめ定めた対処の内容を、管理監督者を含む労働者に周知した
- □ 対処の内容は、お店の実態に合わせて定めた(指針の例には、管理監督者へ直ちに報告して指示を仰ぐこと、可能な限り一人で対応させないことがある。限定列挙ではない)
2. 相談に応じる体制
- □ 相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知した(指針が挙げる例は、担当者を定めること、制度を設けること、外部の機関に委託すること)
- □ 現実に生じている場合だけでなく、発生のおそれがある場合や、該当するか微妙な場合も、広く相談に対応できるようにした
3. 事後の迅速かつ適切な対応
- □ 相談の申出があったとき、事実関係を迅速かつ正確に確認する
- □ カスハラが生じた事実が確認できたときは、速やかに、被害を受けた労働者への配慮を行う(指針の例には、管理監督者が代わって対応すること、行為者と引き離すこと、担当者の変更や複数人での対応、メンタルヘルスの相談、犯罪に該当し得る言動の警察への通報がある)
- □ 方針を改めて周知・啓発し、必要な場合には原因や背景となった商品・サービス・接客などの改善を図る。事実が確認できなかった場合も、再発防止については同様に行う
4. 抑止のための措置
- □ 過度な要求を繰り返すなど、特に悪質と考えられるものへの対処の方針を、あらかじめ定めた
- □ その方針を、管理監督者を含む労働者に周知した
- □ 定めた対処を行うことができる体制を整えた(指針の例は、関係部門間の連携などの体制の整備。小さなお店で何をもって体制とするかは、社会保険労務士に確認してください)
5. あわせて講ずる措置
- □ 相談者などのプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、その旨を労働者に周知した(性的指向・ジェンダーアイデンティティなどの機微な個人情報も含まれる、と指針は書いています)
- □ 相談等を理由に、解雇その他の不利益な取扱いをしない旨を定め、周知・啓発した。相談等には、職場での相談、事実確認への協力に加え、都道府県労働局への相談、紛争解決の援助の求め、調停の申請、調停への出頭が含まれる
このリストで足りる、とは書いていません
対策を講ずるときは、消費者法制上の消費者の権利、障害者差別解消法の不当な差別的取扱いの禁止と合理的配慮、業法によりサービス提供が義務づけられている場合、サービスが途絶えると顧客等の生命や心身の健康に重大な影響が及ぶ場合にも留意する、と指針は書いています。就業規則への記載や、懲戒、外部の窓口への委託の契約は、社会保険労務士や弁護士の確認が要る領域です。このチェックリストは、その代わりにはなりません。
参考
事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和8年厚生労働省告示第51号)(厚生労働省)